大前伶子のニューヨーク

幻のケーキ

Hidemi Sugino パテシエのケーキです。そう、普通の洋菓子ですが、ところが普通じゃあないのです。彼の作るケーキが話題になってＮＨＫでも取り上げられていたが、我が家から自転車で5分のところにこのケーキやさんが在ることを知ったのはつい最近だった。ところがいつ行ってもショウケースにケーキが並んでいたことはついぞなかった。築地のセッチャンと一度食べてみたいわね、と話していたが、何と10時開店のところを朝8時半には人が並んで待っていた。ケーキを買うのに何で8時半から並ばにゃならんのか、それが今日は雨の為10時半ごろ行ったら何とケースに並んでいるではないか？それも半分の種類はテイク・アウト出来ない。店内でお茶の時のみ、さすがに繊細な作りでした。美味しいかと言われれば美味しいが、8時半から並んでも食べたいかと言われればＮＯかな。テレビの影響力は大きいが、このケーキ屋さんはいつも銀座に自転車で行く時通過していて、そんなに有名な店だとは知らなかった。一度食べればいいかなぁ。

それより横浜の銭湯値上げですって。私たち姉妹のささやかな楽しみだったのに。今まで88歳の母が私たち二人に500円玉を１ヶづつ恵んでくれていた。彼女も私たちにくれる為に500円玉をフイルムのケースに貯めていた。30円の値上げは自己負担になるのでしょうか、かぁさん！この歳になっても母からもらう500円は値打ちだが、この習慣も母が生きていてこそだ。たった500円だが忘れられない500円玉だ。

今日は20日でしたね

20日というのをすっかり忘れて、今日は早めにﾌﾟｰﾙに行って、10時ＰＭからのＢＢＴの番組の再放送を見ようと張り切って朝から仕事を片付けていた。ﾌﾟｰﾙは5日と20日は休みだったんだ。聖路加の前まで行ったら何となく静か、自転車もまったくなく、やっと気がつく始末。6時半ごろだったので、銀座にサイクリングして、いつもあわただしく用事があるとこだけしか行かないので、銀ブラとしゃれ込んだ。何とどのデパートもＳＡＬＥ、セールのオンパレードだが、松屋も三越も松坂屋もウインドウはもう冬のディスプレー。まだ夏が来ていないのによ。松屋のウインドウには豹柄の毛皮の半コートにロシア人が冬にかぶる様な帽子。あぁぁ、暑苦しい。はたして夏が来るのだろうか。私は果物の中で一番スイカが好きだが、今年のスイカはまったく”姉さんきゅうり”一度もおいしいのに当たったことがない。美味しいスイカを食べないうちに夏が終わってしまうのは哀しいなぁ。

旧交をあたためて

私が5年前まで経営していた「日和」のお客さんだった仲間といまだに年に数回飲み会をしている。がんセンターの田矢洋一先生が中心だが、たいてい「日和」に一人で来ていた方たちがその後仲間になってずーーーとお付き合いしている。経営者だった私の自慢のお客さまだ。今日はビジネス社の社長も（彼の日和のお客だった）仲間に入って”癌談義”がはじまったが、それはさておき個性が強い人たち、「日和」の懐かしかった思い出に浸った。築地の「青空三代」というすし屋だったが、寿司ネタのしゃぶしゃぶを準備してくれたが、それ以外はずい分に創作料理に力が入っていた。

日米文化交流ＮＹ－東京陶芸コンテスト

今日は一日雨ばかり、こんな天気でも私はレースのカーテンを洗って、その後お風呂を丁寧に掃除した。お風呂場の鏡はどんな洗剤を使ってもきれいにならないと妹に言ったら、歯磨き粉で磨いたらいいみたいよ、とちっとも掃除をしない妹から教えてもらったので、だめもとでやってみた。チューブから1センチくらい布につけて磨いたらなんとピカピカ。やってみるものだなぁ。ところで陶芸をしている方、いよいよ今年10回目のコンテストがニューヨークの日本倶楽部で9月11日から開催される。日米文化交流協会でも今年はアワードが出るし賞金も千ドルだ。広く作品を募集するのでぜひ出品をお願いします。この情報はhttp://www.jus-ace.jp/

写真はハドソン川の川面で遊んでいた水鳥。真ん中はタイムス・スクエアの景色、右はﾛｯｸﾌｪｱｰ・センター。それにしてもこの水鳥、写真を開いてみていただくと、可愛い小鳥が数匹、自分の子供や近所の子供をいとも簡単に殺害してしまう昨今の事件、この写真から親子を感じていただければ幸いだ。

小泉さんのアメリカフリーク

今日の朝日新聞「時流自論」で藤原新也さんという人が”エルビスの亡霊”というタイトルで小泉さんのアメリカフェチ、を揶揄？されていたが、私も今回の小泉首相を恥ずかしいと思った一人だ。まず大統領主催の晩餐会で小泉さんの返礼スピーチ英国訛りではじまったのはご愛嬌だったが、途中で原稿がどこかへ行ってしまったのか、ずーーーと捜しいたが、見つからず結局”I am sorry”と決し外交の場で使ってはならない言葉を発してしまった。私は自分が言ってしまったようなﾄﾞｷﾄﾞｷ感を持ってしまったのだが、これはその後エルビスの邸宅訪問でかき消されてしまった。これぞ卒業旅行と言われる由縁だが、純ちゃんは何故外国に行くと愛想がよくなるのだろう。外交をする時はもう少し威厳を持ってほしい。ただ、昭和18年生れ、横須賀で育った小泉さんは進駐軍の姿を目の当たりにして、憧れたのだと藤原さんは書いている。私も”I love Lucy”とか”うちのママは世界一””パパは何でも知っている”などのホーム・ドラマを見て、アメリカの家庭、とりわけ台所の冷蔵庫の大きさをどんなにかうらやましく思ったことか。１９６８年に始めてＮＹに住んだ時、あの憧れの冷蔵庫が我が家に設置されていて、わくわくしたことを思い出す。戦後20年以上たっていたが、まだドルは1ドル360円の頃だし、我が家の車はポンティアックのカタリーナという大型車だったが、made in Japan はまだ、まだ安かろう、悪かろうという時代だった。ここまで成長したわが国日本を我が首相には自覚を持ってほしいと節に願うものだ。「ギブ・ミイ・ハーシーイチョコレート」の時代じゃあないのだから。私の学校は厳しいキリスト教の学校だったので、高校を卒業するまでエルビスの曲を歌うのも聴くのも厳禁だった。不良になるといわれていたが、いまじゃなんていい曲なのだろう、小泉さんの気持ちも分からんわけではないのだけど。

日本のﾎﾃﾙ事情

今日打ち合わせのためキャピタルﾎﾃﾙに行った。このﾎﾃﾙも11月末までで閉館するとのこと。ヒルトンという名前の時から好きなﾎﾃﾙだったが残念だ。私が好きなﾎﾃﾙが次々にやめて（閉めて）しまう。特に銀座東急が大好きだったので、あのﾎﾃﾙが閉館の時は本当に淋しい思いがした。先日高輪のプリンス・ﾎﾃﾙ・桂というステーキハウスに行った時はこれでもﾎﾃﾙの鉄板焼きか、と愕然としたが、クレームに対してマネージャーから紋切り型の侘び状がきただけ。「ﾎﾃﾙ」と「客」という関係において払ったお金に対してふさわしいサービスを受けたいと思ってﾎﾃﾙを使うのだが、レストランもクーポンの時代になったせいか、はたまたブッフェが浸透したせいか、知らず知らずのうちにﾎﾃﾙも”あてがわれのﾎﾃﾙ”に成り下がったようだ。このプリンスﾎﾃﾙの桂は掃除がいい加減らしく、トイレに行くまでに床が油で滑る、すべる危なくて仕方がなかった。残り4ヶ月の営業をキャピタルﾎﾃﾙは私が大好きだったﾎﾃﾙを維持していただきたい。小泉首相もここの理髪店にくるらしいが名店がなくなるのは哀しい。ここの”おりがみ”では何人の有名人に会ったことか。

銀座落語祭と日本歌曲コンサート

一日に数箇所出かけるのは大変だが、どうしても重なってしまう。暑い一日だったし晴れているかと思ったら大雨。今大銀座落語祭が行われている。今日聴いたのは笑福亭銀瓶の「古典いま何時？」彼は日本語とハングルを駆使して文化交流をしている。聴くことは出来なかったが、午後からは英語の落語もあったらしい。世界が不穏な時代だが、隣の国なんだから仲良くしたらいいなぁ。大前の学校の卒業生、ＢＯＮＤの人形町さんから思いがけず第17回奏学堂日本歌曲コンクールの入賞記念コンサートの招待状を頂いた。今年は作曲部門で小原孝さんが中田喜直賞の部で優秀賞を受賞された。うれしかった！！歌唱部門でも小原さんが伴奏をされたが野崎由美さんのソプラノも美しかったが何と言っても小原さんの伴奏の心地よさは申し分なかった。私の個人的見解だが、一般の部の1位になった「毛のモチイフによる或る展覧会のためのエスキス」なんのこっちゃ。テノールと打楽器だけの分からん音楽だった。町内の迷惑おじさんが、わめいているようで、いまじゃぁこういうのが一般で一位になるのだぁぁ。ＮＹに滞在している時ニューヨーク・フィルのコンサートをリンカーン・センターに聴きに行ったときのこと。現代音楽がジャジャジャジャァンと鳴るや否や人々が帰り始めた。最後まで聴いていたのは日本人だけ、だったことを思い出してしまった。日本はまだ演奏会で途中で帰るというＮＯという言い方がやさしいなぁ。私が古いのか、はたまた時代が変わったのか、批評を読むと演奏が見事ですって、益々分からない。バリ島でボディーマッサージをしてもらっているときのＢＧＭか。奏楽堂は始めて入ったが日本で一番？古い演奏会場だそうだが、椅子の下にに暖房がついていて時代を感じた。

仲間

大好きな築地のパスタやさんでいつも顔を合わせるお馴染みさん8人で暑気払いをした。ブリジストン美術館の後ろの”魚河岸”で心地よい集まりだった。私が「日和」をしている時もお客さま同士で仲良くなり、今でも飲み会をしているが、こうした繋がりが店も客もなんとも言えないネットワークになるのだ。それこそ異業種交流会でそれぞれが何の仕事をしているのか、それは置いておいて楽しむ。あっという間に11時になってしまった。そうそう、築地のパスタやさんの今月の特別メニュー”鯵の梅味のパスタ”は逸品だ。築地でパスタ？そうです、築地場内吉野家の1っ軒となり、トミーナです。お昼は混むから少し時間をずらすといいです、近隣の店より遅くまでおいしいパスタが食べれます。

9月のＮＹ

9月2週に10日ほどＮＹに行く予定だ。丁度大前もＮＹで講演すると聞いたので、今日秘書さんに詳細を聞いて驚いた。9月12,13日の二日間で一人＄２，４００．－9月1日までに申し込んだら＄２，１９０．－らしい。先日ＮＹの友人が「大前さんがラジオ・シティーで講演がある」と知らせてきたが、ＮＹ・ＴＩＭＥＳに記事が掲載されていたらしい。別にディナーは＄４００．－これは売り切れ、ネットワーキングランチ＄７５．－超一級のお値段だ。講演者もビル・クリントン、コリン・パウエル、ジャック・ウエルチ、ラデシ・ジュリアーニと有名人が目白押し。せっかく私もＮＹにいるので行きたい？と思ったが、とても、とてもいくら弟が・・・と言っても入れてはくれまい。今回は諦めるとしよう。もし興味がある方はhttp://www.wbfny.com/networkinnghtm

日本旅行作家協会

角川いつかさんのお誘いで日本旅行作家協会の会合に参加した。会長はあの医者で作家の斉藤茂太さんだ。9？歳とは思えぬ艶やかさで、奥様とご一緒だ。この年齢までご夫妻というのはすごい！！私はご紹介いただいたとき手の甲に軽くキッスを2回もしてくださった。にこやかでこの会をこよなく愛しているのが感じられた。椎名誠さんもこの会には熱心にいらっしゃるそうで、冒険焼けと精悍な姿にほれぼれ・・・ジーンズがとてもよくお似合いで感じの良い方だと思った。会員のみなさまレベルが高く第一線で活躍していらっしゃる方々ばかり。私に入会を勧めてくださったが、審査が厳しいらしいのでもしかしたら落とされるかも。常任理事の方が裏口でも大丈夫ですよ、なんて冗談を言われた。