中学、高校、その後OL時代と大野一雄先生には個人教授をしていただいたので、先生が百歳になられて、なお舞台に出られるとお聞きしたのでぜひ拝見したいと思っていた。2日前に大野先生のご子息義人さんからチケットを準備したので、ぜひいらしてください、とお電話を頂いた。今日伺って驚いたのはキャンセル待ちの人たちが50人位ロビーで待っていた。勿論会場は満員、立ってみている人も・・・私が大野先生に習っている時は創作バレエなど誰も注目していなかった。大野先生と捜真女学校の体育館でたった一人私のために太鼓を先生が叩いて踊った。先生と義人さんと私の3人で今日行った県立青少年センターの隣、県立音楽堂で恐れ多くも「キリストの誕生」を踊ったことを懐かしく思い出した。フィナーレで大野一雄先生が車椅子で舞台に出られたときは涙が出てしまった。会場を見回すとずい分泣いている人たちがいて、感動。そういえば大野先生と奥様、義人さんがNYにいらしたとき、私が日本食をご接待したのだが、あの時はまだ先生がお元気で、マーサ・グラハムさんが亡くなって追悼公演で踊られた。忘れもしないその会場で今は亡きジャクリーヌ・ケネディーを拝見した。彼女の美しさはクラクラしそうだった。アメリカ人の美の基準は目と目が離れていることと聞いた事があるが、まさしくアメリカ人が好きな美しさだった。義人さんが”師”であり、お父様でもある先生を愛おしそうにしていらして、先生もお幸せだな、と胸熱くなり、興奮していたらしく・・・
桜木町からJRで東京駅まで帰ろうと駅に行った。間が悪いことに人身事故でJRが不通。仕方なくみなと未来駅まで15分も歩いて東急の急行に乗った。中目黒で日比谷線に乗り換えてさて話題になっている「魂萌え!」の続きを読もうと思って本を出し、めがねを捜したら「ない!」そうだ東横線の座席の横に置いた、ととっさに思ったが、その時はもう電車は広尾に・・・飛び降りて駅の事務所に駆け込んで、渋谷駅に電話をしてもらった。このめがねは半年ほど前に新調したばかり、その上少し気張ってフレームは18金にした。その上めがねケースは山梨の名産”鹿皮の印伝”、私が大事にしている物の一つだった。心臓がドキドキしてしまったが「私が悪いのだ」でももしかして・・・「まだ届いていません」と言われたので、諦めもあったが「もしかして・・・と携帯と名前を」聞いてくださった。途中携帯に電話があり、渋谷、と日吉で調べたが「ない」と連絡がありもうほとんど諦めていた。家に帰って着替えをしていたら何と渋谷駅の方から電話で菊名駅にお客さんが届けてくれたようです、とのこと。地獄に仏の気分で嬉しくて嬉しくて。本当に日本は安全なんだぁ。このめがね8万円位したのでケースとだと相当に痛いヘマだったと諦めていたのが、それにしても今の鉄道は親切、途中報告も完璧だったし、広尾駅の人も親身になってくれたし。良い国だ、首相は「美しい国、美しい」を7回も強調していたが、日本は美しい心を持っている人がいて嬉しい。明日朝渋谷まで受け取りに行くことになったが、ルンルンで行ってこよう。
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