大前伶子のニューヨーク

今年も終る

このブログを書き始めて１年数ヶ月、たくさんの方に読んでいただいた。コメントに載せないで直接メールを頂くことが多かったが、励まされた。ありがとうございました。文章を書くことによって様々なことが思い出された。ただ、インターネットでは握手はできない、インターネットではお茶は飲めない、インターネットでは私が大事にしている言葉、「人の心は胃を通す」ことは出来ない。これからは出来るだけたくさんの人に会って、声を聞きたい、一緒に食を楽しみたい、笑顔に逢いたい。しばらくブログお休みします。２００６年１２月３１日

築地市場大混雑

毎年恒例築地市場の大混乱、たぶん今日がピークだろう。どの道も歩けないほどの人、人、人。築地の蟹やさんの友達が蟹を取っておいてくれたので、なんとしてもたどり着かねば・・。最近築地もテレビで煽るのでアメ横と競っている。ただ、新鮮度は築地に軍パイだ。明日は横浜の母のところへ蟹を持って行ってお鍋でもしよう。それにしても今日３回築地に行ったが、５時過ぎまで人であふれていた。最後は私が大好きな築地のトミーナへ年末のご挨拶。セッチャンと彼女のお母さんが気を使ってくださって、沢山の野菜を頂いたが本当に今年一年家族中で仲良くしていただき楽しいお付き合いだった、感謝、感謝。

旧友と・・・・

’６８年に丸紅の駐在員家族として赴任していた時お付き合いしていた会社の奥様と久しぶりに我が家で会った。あの当時お互い若かったし、ご近所１０所帯ばかりNY郊外ウエストチェスターに住んでいた。子供たちもまだナーサリー･スクールに行っていたり生まれたばかりの子供がいた。時の流れは恐いほど。その子供も彼女のお宅はお嬢さんがNY,息子さんがハワイ・コナ、我が家はアトランタとみんなそれぞれ海外で生活している。なんだかそんな運命なんでしょうねぇ、と淋しいけど我々親は子供たちの成長を見守るしかないのよね、と慰めあった。アポロが月に到着したり、ニクソン大統領がウオーターゲートで失脚したりしていた頃だ。日本では三島由紀夫が”はらきり”をして騒がれていた。本当に大昔だが、こうしていまだにお付き合いできる友がいることに感謝している。

小原孝”歌うサロン”５

年末にも関わらず６０人ほどの人が集まって「僕のピアノで一緒に歌ってみませんか？」の問いかけに大喜びで駆けつけた。昨日の雨が嘘のように晴れて２０度を超える暖かな日でジャケットだけで出掛けた。小原さんの生ピアノで明治、大正、昭和の懐かしい歌を思いっきり歌った。お正月、ペチカ、まりと殿様、など暮れにちなんだ歌がリクエストされていたが、今日は余りピントこなかった。永六輔作詞中村八大作曲の「遠くへ行きたい」が譜面ではなく文字で歌うとなんていい歌詞なんだろうと、じーんとしてしまった。

知らない街を　歩いてみたい

どこか遠くへ　行きたい

知らない海を　ながめていたい

どこか　遠くへ　行きたい

遠い街　遠い海　夢はるか　一人旅

愛する人と　めぐり逢いたい

どこか遠くへ　行きたい　愛し合い　信じ合い

いつの日か　幸せを　愛する人と　めぐり逢いたい

どこか遠くへ　行きたい　　　　　　　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　昭和三十七年

銀座教会クリスマス正午礼拝

銀座が大好きな私はここで葬儀をしてもらいたいと予てから娘に頼んでいる。毎日曜日は行かれないが、こうしてクリスマスやイースターには礼拝に行っている。この教会は大昔三井勇牧師が母の親、つまり私たちのおばあちゃまが昵懇だったそうで、何となく縁を感じている。ここのクリスマス礼拝はカップルのデートの名所になっているらしいが、礼拝は静かに行われた。今日のお話はつまりキリストが生まれたのはマリアとヨセフが婚約中で・・・・今で言う”出来ちゃった婚”ではなく、そうふしだらな話ではなく聖霊によってキリストを身ごもる、と言う話だったが、正直言って昔からミッション･スクールに行った私としては、何も知らない時頭に叩き込まれていて余り疑う余地がなかったが、今聞くとにわかには信じられないことも有りだが・・・・まぁ宗教音楽もいいし、心安らぐし、葬儀もしてもらわなくちゃだからあまり疑うのをよそう。

ファミリー・クリスマス

アーク・ヒルズの倶楽部でファミリーランチ。よく映画でみるクリスマス・ツリーの下にプレゼントを集めてラップを一つずつ開けてはパチパチ拍手。大前家の伝統クリスマス風景だ。甥の子供リオンはドレスアップして張り切っていた。私たち大人以上の人たちばかりだが、彼女がまだサンタクロースは”いる”と信じているので、おろそかには出来ない。研一と母が同じ車で六本木まで行ったが、その折母に「来年はオーストラリアに連れて行くからパスポートの期限は大丈夫か？」と聞かれたらしい。母は１０年前にもう行くことはないだろうと「恥ずかしながら１０年取ったのにもう１０年たってしまった、今年で切れている」と言ったところ、息子は「もう１０年取って」と言ってくれたそうだ。優しい息子の言葉に涙ぐんでいたが、今度取ったら９８歳まで有効だ。案外大丈夫かも、ただ、この１０年にもしかしてもしかしたらあの世に行く時そのパスポートを入れてあげようと少し優しい娘は思った。あの世以外はほとんど行きつくした母だがこのような優しい息子の言葉にいいなぁと母を羨ましく思った。

木下恵介監督

今日ぼんやりテレビを見ていたら、大昔のモノクロ画面で女性アナウンサーと木下恵介監督のインタビューを写していた。何が面白かったか、女性アナウンサーが「--であんしょ？」と質問しているのだ。今ではあの言い方はたぶんNGだと思うが、その言い方が時代を感じてしまった。「２４の瞳」「喜びも悲しみも幾年月」など名作を残された監督は当時中学卒業だけでこの世界に入ったらしい。始めは裏方のような仕事をしていたが、いつの間にか監督に・・・いつの時代も人間の弱さを描かなければいけない、と。

昨日発熱の為捜真女学院のクリスマス礼拝に行かれなかったが、大野一雄先生は１００歳にもかかわらずご出席されたそうだ。お会いできなくて残念だったが、来年は何としてもお会いしたい。

今日もNYの寿司談義

昨日NYの変わり寿司を書いたらNYの知人がもっとすごいのがある、と知らせてくれた。昔「BRNIHANA　OF　東京」という鉄板焼きで一世を風靡したロッキー青木が経営している「HANA]という寿司は「スパイシーエビ天麩羅寿司」や「スパイシーかき揚ロール」「りんご寿司」などがトレンドだそうだ。たいていはマヨネーズとタバスコのこてこての味なんだろう。少なくても私は遠慮したいが、カリフルニア･ロールを発明して定着させたのはたいしたものだ。大昔NYに住んでいたときは”海苔”なんて彼らは見向きもしなかった。写真のサンドイッチは滞在中一度は食べに行く”カーネギー･デリカテッセンのコンビーフサンド。せっかくNYに滞在するのだからアメリカ食を食べる。左の写真はグランド･セントラルのコンコース、待ち合わせのメッカだ。ここで待ち合わせしていると生のキス･シーンが見られが人のを見ても仕方が無いか。

スパイシー・ツナロール

久しぶりにNYのお話。今海外では寿司ブーム、彼らアメリカ人は寿司はカロリーが少ない、いや無いと思っている御仁が大勢いる。いくらカロリーが少ないと言ってもあんなに沢山食べたらはっきり言って太る。アメリカ生まれの変わり寿司スパイシー･ツナロールは日本人なら気持ちが悪い部類だと思うが私は好きだ。マグロの赤身をタバスコとマヨネーズで和えて海苔で巻く。１６丁目の「ジャパニーズ・レストラン」でアメリカ人の大抵の人がオーダーしている。私がこれを頼むとオーナーがとても嫌がる。よーーく聞くとあれはマグロを再利用するために、スパイシーな味付けでごまかしているそうだ。どうしても食べたいと言うと何だか時間がかかるが、改めて材料を調理して出してくれる。アメリカ人が食べるのを出さないのはこれいかに？そう腹痛間違いなしのマグロらしい。それにしてもこの頃の寿司ブーム･マンゴ寿司やマンダリン･スパイシー･サーモンロールなどスパーシーなのが流行っているらしい。間違ってもオーダーしたくない気がするが、恐いもの見たさもあるかなぁ。

来年のことを言うと鬼が笑う

来年の計画を語り合った。大いに弾ける一年にしたいと４人で”首脳会議”が我が家で行われた。ヒロセブライダルの広瀬さんと築地のセッチャン、バレエ・ダンサーの長谷川直志さんで来年はブライダル･セミナー、メモリアル･セレモニー、斬新かつ何処にもない結婚式など企画を出し合い、特に広瀬さんが熱く語っていた。過去彼が企画したブライダル･セミナーなど数回出席させていただき、その折渡辺淳一さんの講演も聴かせていただいた。広瀬さんの頭の中にはお顔に似合わない（失礼！！）熱い思いが漲っていて、聞いているだけでも楽しくなってしまった。自分自身は二度とないだろう結婚式の企画を話しあって、盛り上がったが来年は弾けた一年になるだろうと夜中まで楽しく語りあった。

今日は田園調布に住む母方の従姉妹がデジカメを習いたいと私にSOS.、私は自分で使うのがやっと、人様にまで教えられないので私の先生を紹介した。山田センセイの弟子はまたもやおばさん、おばあさんでお若い彼には本当にお気の毒。彼はいやな顔ひとつせず、やさしく教えてくるしその上パソコンに関係ない電気の配線までお願いする有様。女が一人住まいをしていると男手が必要なのです。本当。