9月1日から3日まで「おわら風の盆」の祭りに招待されて富山にいってきました。富山というと遠いという感じがしますが、フライト時間は45分、ほんの一っ跳びです。富士化学の社長さんから「今年の風の盆にはいらっしゃいませんか?」とお誘いを受けて、その場にいた橋本大二郎さんご夫妻と大前のお嫁さん、私の4名が東京から駆け付けたのです。私は10数年前にも同じ富士化学の社長さんに呼んでいただいて、今回が2回目です。このお祭りは南北約3キロに連なる八尾の11町が伝承している越中おわら節は三味線、太鼓、胡弓の伴奏でしなやかに踊り明かす。朝までとのことだったが、残念なことに10時すぎに雨が降ってきて、踊りも中止されました。私たちはちょうど雨の晴れ間が4時間ほどあったので、観ることができました。この踊りは雨が降ると中止、三味線や胡弓という弦楽器なので、音が狂ってしまうから。素朴な味わいを保ちながら、街の人たちが熱心に踊る姿を見に全国から集うとのこと。今年は明日も雨らしいので、残念なことです。このお祭りを盛り上げるために町一体となって1年間練習をするとのこと、この街を歩くと高橋治の「風の盆恋歌」のストーリーがいやがうえにも想うのが自然です。この物語は悲恋もの、不倫ものですが、とても綺麗にまとめてあるので、思わず主人公の男女を捜してしまいます。格子の窓が並ぶ町に主人公が好きだった八重の芙蓉の花が咲いているのを何度か観ました。胡弓の甘く悲しい音色、ゆったりしたリズム、踊る人たちの軽くしなやかな、洗練された身のこなし、美しい指先、私たちの為に町の有力者の方のお宅に招かれて眼の前で踊って頂いたその様は一生忘れない思い出となりました。
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