最近私は宇野千代さんにはまっている。山口県岩国出身の宇野千代さんは98才で亡くなるまで女をしていた。好きになった人もそんじょそこらの人ではない。今年、宇野千代さん没後10年だそうですが、彼女の遍歴を読むにつけ今こんなに素敵な生き方できる女性がいるでしょうか。憧れてしまいます。明治30年生まれの彼女は第一次世界大戦のころから「熱病のような恋に落ちる」!!はじめの結婚は島村忠で学校のセンセイだったらしい。旦那さんの赴任先北海道に行ったが、そんなこと我慢できる女じゃないのです。次に東京で尾崎士郎と8年、26歳で掛け持ちで画家の東郷青児、36歳で北原武夫と一緒になる。第二次世界大戦で彼が44歳の時徴用される。そのあたりはごちゃごちゃ。彼女の伝記を読んでいても私の頭は整理できませんでした。53歳で我が中央区木挽町に住んだらしい。なんとご縁があることでしょうか。61歳で女流文学賞を受賞され88歳の米寿は帝国ホテルで大振袖を着て新聞紙上を賑わせていた。私が50歳の時NYで原田泰治さんのパーティーで朱赤の振袖を着て行って「まるで宇野千代さんみたい」と言われましたが、どうして、どうして、彼女の足元にも及びません。草食男児と言われる最近の男性はとてもこんな肉食女性に太刀打ちできないでしょうね。死なないような気がすると言っていた彼女もやはり死んでしまいました。
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