今日渋谷に所用があって行ってきました。あの町は何だか行くたびに変っているし、若者の街という感ありで、余程用事がないと行きたくない。私の用事は30分ほどで済んだが、せっかく渋谷まで来ていたのでBUNKAMURAのル・シネマで上映している香港映画「桃(タオ)さんのしあわせ」というのを観てきました。どの映画評も絶賛でしたが、実際に香港映画というとアクションを想像しますが、何と、何と素晴らしいヒューマンドラマ。60年間、同じ家族に仕えてきたメイドの桃さんがある日脳卒中で倒れた。身の回りを世話していたメイドに倒れられて雇い主の息子映画プロデューサーロジャーは桃さんがかけがえのない人だったことに気づき、多忙な仕事の合間を、介護に奔走する。老人をめぐる社会環境の現実を目の当たりにしながらも献身的に尽くす。アジアで大ヒットしたこの映画は幸せに逝くために、悔いなく葬るために、桃さんが教えてくれた、一番大事なことを、涙と共に感動、静かな作品ではあるが、ストレートに伝わった。「私らしい人生のしまい方」を書いた私の心をシンプルにおさらいをしてくれました。アジアの大スターアンディ・ラウの50歳代で結婚していないお坊ちゃんを余すとこなく発揮して感じのいい中年役ですてきでした。主役の桃さんをアジアを代表する10年ぶりに映画出演となった名女優ディニー・イップのヴェネチア映画主演女優賞は納得。中国の樹木きりんさんでしょうか。派手ではありませんが、お勧めの一本です。
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