クールビズなどと、だらしのない服装をいかにも正当化している感にみえる政府の押しつけ。ただのだらしない姿としか思えない。ここ八丁堀はビジネス街のはしくれ、朝からワイシャツの襟を開けてだらしなく駅から階段を上がってくる男性を見ると、あぁぁぁ・・・昔の男は夏は”麻”でした。おじいちゃま、父、パナマ帽でバシット決めていました。勿論麻はしわになる欠点はありますが、それでも夏の風物詩でした。おばぁちゃまや母達はそのしわを汗をかきながらアイロン掛けをする、これもまた家族の風景でした。今ではその役がデパートで、クールビズ=買ってもらう、だらしない恰好を買わせるに変化してきた。いったいに男性が退職した途端にきたなくなるのはこのラフな服装を勉強してこなかったからです。昔冷房がないときも、夏はきていました。デパートは氷の柱が立っていて、ハンカチを氷に当てて涼を採っていました。
だらしない恰好・・・先日東急本店の近くで昔、昔の丸紅の社員に会いました。会ったといっても声をかけたわけではないのですが、余りにもきたなくなった中年、いや老年になっていたので、声を掛けられなかったというのが本音。その方は丸紅飯田と言っていた頃、私より1年早く入社していて、勿論東大法学部で将来が嘱望されていた方でした。その通り会社から留学もさせてもらっていました。帰国後順調に”偉く”なっていると風の便りにきいていました。背は高くないですが、まぁステキな部類でした。時がたち・・・・・・ずっと時が経ちました。渋谷のみずほ銀行のATMで前に人がいたので、私はボックスの前で待っていました。その時まぎれもなく”その人”が出てきました。私はあっ!と気がついたのですが、余りにも変な格好をしているので声を掛けられませんでした。たぶん声を掛けたら相手に悪いととっさに思いました。私はしばし昔の彼を想いだし呆然としてしまいました。どんな格好といったらいいか、くたびれたTシャツにサンダル履き。よくあるでしょう、殺人犯がお縄になった時、頭からジャンパーを被せられて連行されているとき写るサンダルです。渋谷のATMだからもしかしたら松濤に住んでいるのかもしれません。だけど・・・・私が40有余年想い描いていたシルエットとはほど遠い。若いころの彼は、涼げで爽やかな雰囲気を漂わせてた。それなのに、それなのに、何だか…くたびれたオジサンになっていました。女性の場合はくたびれるというより、貫禄がついて、でっぷりとか落ち着いたという表現の人になることが多いですが、男性の場合、ステキに歳を重ねるって容易ではないという見本みたいでした。
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