この手の映画はどうして愛とか哀しみという大げさなタイトルにするのでしょうか。まぁいいか、ショパンはその後200年彼の作品をピアニストは弾き続けていますから。世界で最も愛されている偉大な作曲家フレデリック・ショパンはピアノの詩人といわれていますが、その人生は祖国ポーランドを離れて、長患いで38歳で亡くなるまで壮絶な人生だったのです。作曲家として売れない時、感情が激しく揺れ動く時もジョルジュ・サンドが庇い、自分の小説家としての仕事も放棄しながら、ショパンを応援した。肺結核と分かってからも転地療養を兼ねてマヨルカ島にも同行する。彼の才能を認めサポートするがジョルジュ・サンドにはすでに息子と娘がいて、その狭間で苦悩するが、サンドは21歳年下のショパンを愛し、すべてを捧げる。次々に名曲を書き続けるショパン、今なおどのピアニストもショパンを弾く。ワルシャワ、パリ、マヨルカ島など観光映画としても面白かった・・・が残念なことに全部英語だったこと。ポーランド語とまでいかなくてもせめてフランス語にして頂きたい。ヨーロッパの社交界で英語は俗っぽい気がします。画面に流れるチェリスト ヨーヨー・マ、「戦場のピアニスト」の演奏で世界を涙させたポーランドのピアニスト ヤーヌシュ・オレイニチャク 、また日本からはショパンの名手であるピアニスト横山幸雄がショパンの演奏を・・・これだけで楽しめる映画でした。「革命のエチュード」「夜想曲第20番」「幻想即興曲」「英雄ポロネーズ」等々美しい景色と音楽、このところ辛いニュースばかりでしたので、ひと時を心豊かな時間になりました。
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