「テレビに出て思ったこと」と題してエッセイ。ある土曜日朝早くチャンネルは忘れたが、渡辺淳一さんが出ていた。へぇ、物書きの彼がこんなに早い番組に出るのは大変だろうなぁ、と感じていた。活字の世界だと書き直しが出来るが、映像はそんな余裕はない。一昨年渡辺淳一さんの講演を聴いて大変面白かったので、なんとなく彼のコメントに期待した。それなりに面白かったが、やはり映像の彼は精彩にかけるものを感じたが私だけだろうか。テレビ界は成熟し果ての混迷期に入っているようだと彼は書いている。番組自体のマンネリ化と共に内容の軽さを指摘している。バラエティー番組で視聴者より出演者の方が楽しんでいる、そのくだらなさ、お笑い芸人を出しておけば盛り上がるという制作者の安易さ、まさにその通りだ。この現象はテレビ制作に携わるプロデューサーのほとんどが30代の男性でその上女性プロデューサーが皆無だとか。これから団塊の世代が退職し家にいるようになったら、今のような内容だと寂しい。バラエティー番組で一番いやなのは、早食い競争や食べ放題のレストランを食べ散らかすお笑いの芸人たちの口元の卑しいこと。それから年を取った俳優が夫婦、親子で旅番組に出て、あげく孫まで総出で食べたり飲んだり、いい加減にせい!!。戦後の給食を有難がって食べていた時代に生きてきた私たち、もう少し食べ物を愛しく見せてほしいものだ。
コメント