人間って最後だからと乗りたいとか、見たい、泊まってみたい、という心理状態が湧いてくるものらしい。私が大好きなホテル西洋銀座も明日で終わりです。私は週刊ホテレスの依頼であのホテルの「何故好きだったか?」というコラムを書きましたが、ここにきて閉鎖されるのは殊の外寂しい。ただ、人間の性として「間もなく廃線です」ということや「間もなく閉鎖になります」「間もなく亡くなります」なんていわれると生きているうちに一度会っておきたいなんて思うものです。廃線が決まった途端に満員になったり、最後の雄姿をみたいとカメラを持った人で大騒ぎになるのが常ですが、それなら廃線にならないようもっと利用してあげたら良かったのに。野球の選手などの引退時期に関しても、いざ引退が決まると過去の雄姿をバンバン放映して、それなら普段から奮起するような記事を書いてあげればいいのに。人の心は「人の不幸は蜜の味」といわれますが、その最右翼はマスコミです。ブルートレインの最後なんてホームから転落するのでは?というほど人があふれていました。そういえば・・・渋谷駅が地下に移動するときも夜中まで人で溢れていたと報道されました。その後渋谷駅はただの通過駅になってしまったかに思いますが、まだあれから渋谷に行っていないので・・・・地下5階ほどのもぐらのような気分になるって聞いただけで、あぁ~~だめ、行かなくても死なないからって気持ちです。
ところで・・・昨日お風呂屋さんで口さがないおばさんたちのおしゃべりの中で、相沢さんというサンミュージックの社長さんが亡くなって、その通夜の模様が放映され、20年近く姿を見せなかった「桜田淳子」さんが弔問に現れて、可哀そうに何度も、何度も画面に出ていました。おばさんたちの好餌食になっていました。「普通のおばさんになったわねぇ」というのが大半でした。勿論彼女は普通のおばさんで当たり前なのですが、松田聖子なんかよりずっと好感が持てました。松田聖子はあんなときも自分がどう写されているか、計算しているように見えましたが、桜田淳子さんは「本当に若いときお世話になった方」を悼む気持ちが溢れていたように感じます。桜田淳子さんは「ニューヨーク恋物語パート①」でキャリアの女性をすごく印象深く演じていたのが心に残ります。相手役は真田広之さんで、何度観ても彼女は輝いていました。井上陽水さんの「ホテルはリバーサイド」のテーマ曲が有名になった銘ドラマでしたがもうかれこれ25年くらい前だったのですね。
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