今週の週刊新潮の巻末に「今週の御題美空ひばり」の漫画が載っていた。今年没後20年にあたるそうだ。私は生の美空ひばりさんを何度も見ているが、私がお会いした時の美空ひばりさんはいち父兄としての彼女だった。娘が6年生の時彼女の息子が1年生に入学してきた。父兄会や運動会には積極的に参加されていた。松涛に住んでいた彼女は何度か小田急線で父母会に出席する姿を拝見し、普通のおかぁさんを一生懸命していたのです。玉川学園の父兄はいったいに派手方が多かったが、美空ひばりさんは地味な格好をして意図して普通のおかぁさんをしていらした。運動会でテントが張られた貴賓席にも行かず、地べたに敷物を敷いて始まりから終わりまで熱心に声援をしていた姿に感動したことを思い出す。没後20年ということはかれこれ30年ほど前になるのでしょうか。今彼女の歌を聞くと、歌謡曲を通り過ぎて、古典の域に達しているのを感じてしまう。このような気持ちになる歌手はもう一人エルビス・プレスリーがそうなのかも。いつの時代にも天才はいるのですね。少し違うがラジオ・シティーホールでNY最後のステージになってしまったフランク・シナトラの公演を聴いたのが一番の思い出かなぁ。ニューヨーク・ニューヨークを謳いあげた彼は次の日から残る1週間をキャンセルし、その後ラスベガスでは公演をされたと聞いたが、あの感動は生涯忘れられない。フランク・シナトラはステージでもタバコを吸っていて、聴衆から「ノン・スモーキング!」とやじられていたが何となくアタタカイ野次だった。
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