余りにもどんぴしゃり「国立がんセンター中央病院」という名前、ロビーにいる人も暗い。ここに来る人は勿論他の病院でガンと診断された人が来ることが多い。私のお客様だった元がんセンターの研究者田矢洋一先生は「今はガンなんて恐れなくても治る」と言い切っていましたが、それでも家族は「ガンです」と言われたら死へ真っ逆さまだと思います。今日娘の手術が午後1時ごろからと言われていたので、11時に到着、朝一人胃がんの手術があり、そのあとだから何時になるか、まぁ、昼過ぎですとのこと。彼女は勿論食事をとれないので、私だけ19階の食堂へ行ってお昼を食べました。ここは景色が抜群、ただ、点滴をしながら家族ときている姿を見るのが多少苦痛ではありますが、洋食からラーメン、お寿司、に日本食お蕎麦まで何でもあります。昼時で満員でしたが、私が座った席の向かいに相席された女性(私くらいの年齢?)ミニ海鮮丼を食べながら泣いていました。ご主人か子供がガンを宣告されたのでしょうか。外は明るく晴海ふ頭からお台場まで見渡せるのに、暗い顔してずっと下を向いていました。NYの病院はレノックス・ヒル・ホスピタル、とても素敵な名前だと思ったので、何とかがんセンターから改名してほしいです。例えばカトレア病院とか・・・・
手術もシステム化していて、患者の家族はPHSを持たされて、待合室で待っています。長い人は6、7時間、もっと時間が掛かる手術もあるそうです。ひそひそ話している家族、一様に暗い。私は一人で田辺聖子の面白い文庫本を読みながら時間をつぶしていましたが、勿論あまり頭に入りません。せめて場にそぐわない小説が似合いそうですから。PHSで呼び出されたら、担当医から白板に図を書いて「ここをとりました」あっさりしたものです。悪いところはもとから絶たなきゃだめ、一つの腫瘍だと思ったら二つありました、そうです。PHSをお返しして彼女に数分面会して帰ってきました。凄く疲れました。
そう、そうあの国会議員名前は伏せますが・・・多分あの人だと想像つくのですがちょっといばった感じ、マスクをして帽子をかぶって1階のロビーで会いました。秘書らしき人とご自分の診察なのか、家族なのか、ここまで顔を隠してくるなら”議員バッチ”を外してくればいいのに妙に「俺は議員だ!」と胸のバッチが語っていました。
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